成年の主張

日々過ごす中で主張したくなったことを、なんとなく綴るブログです。

就活で死なないために②-次に社会を知ろう&役立つ本10選

 

こんばんは。昨日書いた記事が思ったより読まれなくて悲しんでます。

 

そんな僕の心を描写するように、最近はどんより嫌な天気ですね。

明日も雨みたいです。

こんな日には、室内にこもって読書するに尽きます。

 

ということで、うまくつなげられたので、昨日の「自分を知ろう」編に引き続き、

【保存版】就活で死なないために②-次に社会を知ろう&役立つ本10選

をお送りします。

part1読んでない人は、こっちから読んでくださいね!

(part1-3の流れで読んで初めて意味あるので)

www.akirakishi.com

 

就活で死なないためには、きちんとしてプロセスを経て、キャリアデザインすることが大切で、そのために本をたくさん読みましょう、という話です。

 

そんなキャリアデザインに役立つ、学びの濃いおすすめの本を、キャリアデザインの仕方とともに3回に分けて、紹介しています。今回は第2弾。

 

目次

そもそもどうやってキャリアデザインするの??

まず、前提となるキャリアデザインの仕方について話します。

あくまで、僕がおすすめする方法ですが

①まず「自分」を深く理解する

②次に「社会」を深く理解する

③その上で、「キャリアの描き方」を理解し、考える

 

3回に渡って解説しているので、第2弾の今回は、②についての解説と、おすすめの本を10冊紹介したいと思います。

②「社会」を深く理解する

①〜③のプロセスのうち、就活生が一番かっ飛ばしがちなものなので、一番意識して読んでほしいです。

 

これは、普通の就活をやっていると、あまりやる場面に出くわさないので(業界によってはリスクであったりするので)、思考の必要性に気づかず、就活を終えていく学生も多いと思います。

 

例えば極端な話、①で自己理解を深めた結果、自分の天職が「タクシー運転手」だとするじゃないですか。(あんまりそうなることはないと思いますが)

ただ、これだけ、Googleの自動運転だなんだって言われてるご時世なので、多分10年後ぐらいにはその職業自体がなくなってる可能性大ですよね。

ちょっと今のは極端な例だったかもしれませんが、タクシー運転手以外にも、AIの日常化やシェアリングエコノミーの浸透により、代替されうる職業っていっぱいあるんですよね。

 

ただ、意外と周りの就活生と話してると

「いやいや、その仕事の10年後とか想像してる?」

「そのキャリアチョイス、これからの社会の流れと一致してる?」

(えらそーにごめんなさい、クソな大学生の戯言です)

と思うことがしょっちゅあります。

 

おすすめの本のところでも話しますが、

社会の捉え方としては「過去」「現在」「未来」の時系列の視点で考えるといいます。

これまで社会がどういう歴史をたどってきて、いまどういう社会になっていて、これからどうなっていきそうか、という視点で考えることで、より性格な未来予測ができるのではないでしょうか。

「社会」を深く理解するための本

社会構造や社会のあり方を体系的に学べる本7冊と、社会において今後必要とされる人材像についての本3冊紹介します。

読み方としては、

「社会がどういう変遷を辿り、いまどうなっていて、今後どうなっていくのか」

を理解した上で

「そういった社会において、どういう人材が必要/価値が高いのか」

という順番で読むと考えやすいと思います。

 

1. フラット化する世界(上中下巻)
フラット化する世界〔普及版〕上

フラット化する世界〔普及版〕上

 

「 ニュースとかでよく耳にするグローバル化って、つまるところなんなんですか??」

そんな問いに答えられるでしょうか。

僕なら、「情報革命により、力を持つ主体が変わり、"国家"としてではなく、"個人"として、フラットな状態で資本主義の中で戦わなければいけない状況のこと」と説明します。

僕らをそんな"フラットな状態"にさせる数々の要因を、体系的に説明してくれています。

上中下とボリューミーですが、グローバル社会の動向を大局的に把握できる上、意外とすらすらと読めてしまうので、ぜひ手に取ってみてだください。

10年前の本ということもあり、今となっては当たり前なことがほとんどですが、現在進行形のトレンドがほとんどなので、意味はあります。逆に、10年間でこんなにも当たり前になるのか、といった読み方をするのもありだと思います。

 

2. ポスト資本主義社会
ポスト資本主義――科学・人間・社会の未来 (岩波新書)

ポスト資本主義――科学・人間・社会の未来 (岩波新書)

 

 富の偏在、環境・資源の限界など、なおいっそう深刻化する課題に、「成長」は解答たりうるか――。近代科学とも通底する人間観・生命観にまで遡りつつ、人類史的なスケールで資本主義の歩みと現在を吟味。定常化時代に求められる新たな価値とともに、資本主義・社会主義・エコロジーが交差する先に現れる社会像を、鮮明に描く。

「資本主義の次にくる社会制度(ポスト資本主義)は何か」

これは永遠のテーマですね。

資本主義をわかりやすく説明する系の本は、絶対読んだ方がいいんですけど、300p-多くても500pくらいで資本主義をすべて語るのは無理なので、本ごとに絞る観点が違ったりするので、一冊で大局観を得ようとするのではなく、何冊か読んでみるのがいいと思います。

同じようなタイトルでもいろいろあるんですが、僕的にはこれが一番読みやすかったのと、一番体系的に書かれてると思ったので。

1のフラット化する世界と比べ、より"社会制度"に着目していて、資本主義が生まれた背景など、かなり過去に遡りつつ、現在の資本主義が抱える課題と、それに対しての対策や、ポスト資本主義についても具体的に書かれていて、読みやすいです。

「資本主義はクソだ」みたいな本は溢れてるんですけど、意外とじゃあ何がいいんだ、って問いにちゃんと答えてる文献は少ないので、こういう系の本は選書が重要かと思います。

 

3. メタップス社長佐藤さんのブログ

メタップス社長のブログ

これは、かの有名なメッタプスの社長佐藤航陽さんが以前やられてたブログです。

本じゃないんですが、このブログの内容は超濃密で、そこらへんのベストセラー10冊ぐらいの価値はあります。

全部で10エントリーぐらいしかないのですが、

ロジカルシンキングの弱点を考えてみた:ロジックを超えたロジックの話 | メタップス社長のブログ

ポスト資本主義社会を考えてみた:『価値主義』と『情報経済』 | メタップス社長のブログ

現実を直視しながら理想を持ち続けることの難しさ、人生の「賞味期限」 | メタップス社長のブログ

などなど、超濃密な話がいっぱい載っています。

僕は各エントリーを10回ずつぐらいは読み込みました。w

PV数にかなり貢献してる気がする。

 

最後のエントリーが2015年2月なので、多分もう更新されることはないです。笑 

 

4. ITビジネスの原理
ITビジネスの原理

ITビジネスの原理

 

パズドラとかLINEがなんでうまくいくのか。

LINEスタンプとiモード絵文字の共通点は何か。

Amazonと楽天の違いは。

などなど、ITビジネスの全体観がつかめる良書。とにかく説明がわかりやすい。

最初の方に、ビジネスの基本は価値交換みたいな話があって、IT関係ない人も非常に役にたつので、「おれ、IT関係ないし」みたいな人にもぜひ読んでほしいです。

著書の尾原さんは、マッキンゼー、リクルート、Google、楽天などを渡り歩いていて、ITビジネスを牽引してきたような人なので、彼の本はなにかしら読んだ方がいいと思います。

 

5. 富の未来(上下巻) 
富の未来 上巻

富の未来 上巻

 

 世界的ベストセラー『第三の波』の著者として知られるアルビン・トフラー博士と夫人による最新刊。経済学、社会学、科学、さらには哲学をも網羅した知識と研究によって、現在地球規模で進行している重大な変化を読み取っていく。

今回のテーマは「富の歴史的、革命的な変化」だ。人類が生活基盤として作り上げた富の創出、配分、循環、消費、蓄積、投資に関わる“常識”が、劇的に変わり始めていると論じる。その変化は産業革命に匹敵する衝撃であり、我々に新しい生活様式と文明をもたらすと言う。起爆剤となるのは「知識」だ。「知識資本主義」についての研究は各方面で盛んだが、著者はそれらは断片的だと論じ、より深遠部分で起きている変化に目を向けよと言う。

世界一有名な未来学者であるトフラーによる、題名通り「富の未来」に関する本。

どの章も非常に密度が濃く、ボリューミーんなページ数を忘れさせてくれるほど、熱中してしまいます。

「富とは何か」「富はどこから生まれるのか」といった初歩的な問いから始め、徐々に

「富はどこに/誰に流れていくのか」「富はどういったあり方になっていくのか」といった、未来予測へと移っていくため、流れを大局的に捉えやすく読みやすいです。

個人的に、社会を深く理解するためには、トレンドや史実などの「現象」にとどまらず、根本にある「社会制度」や「経済システム」などに目を向け、思考することが必要だと思っています。

そういった点でも、"富の流れ"という切り口で、社会を見つめているこの本はとても役に立つと思います。

 

6. 経済ってそーゆーことだったんだ
経済ってそういうことだったのか会議 (日経ビジネス人文庫)

経済ってそういうことだったのか会議 (日経ビジネス人文庫)

 

元政治家の竹中平蔵が、経済について専門的な知識のない、電通の広告マン佐藤雅彦に、噛み砕いて説明しながら、経済やお金の動きの本質に迫ろうとする対談です。

さすが電通の広告マンだけあって、誰もが聞きたい質問を、誰もがわかる言葉で、端的に質問する、なおかつ本質を突いている。

そして、それに感化されるがごとく、プロフェッショナルの竹中氏も、誰もがわかる具体例を用いながら、誰もがわかるように、本質を突きながら説明していく。

新しそうに見えて、14年も前に出版された本ですが、2016年現在の日本にも通ずる話がたくさん散りばめられており、非常に有益。

これまで読んできた5冊の総まとめのような感じで、トレンドや史実などの「事象」を基にした、社会全体の流れや、その根本にある「社会制度」や「経済システム」と結び助けて、2人の対談に耳をすますと、文面以上に多くのことを得られるのではないでしょうか。

 

7. WORK SHIFT 
ワーク・シフト ― 孤独と貧困から自由になる働き方の未来図〈2025〉

ワーク・シフト ― 孤独と貧困から自由になる働き方の未来図〈2025〉

 

 社会がどういう風に変化していて、どう働き方を変えていかなければいけないのか、について書かれた本。

変化の要因は、グローバル化やテクノロジー/人口構成やエネルギー/環境問題など、これまでの6冊に何度も出てきた陳腐な話なので、さらっと読んでしまい、そのあとの、社会の変化と働き方の変化のつながり(相関性)を丁寧に読むといい。この2つのつながりをうまく話してくれているので、1-7と8-10の本の懸け橋として読むことをおすすめします。

結局、「社会のあり方」が変わることで、「自分のあり方」も変わる(というか自ら変える)から、まずは社会のあり方を知ることが大切なんだ、というのが僕の主張です。

1-7までは、「社会の変化」に視点を絞った本なので、じゃあ結局、その社会においてどんな人材が必要なのか、というのが書かれています。

 

8. マーケット感覚
マーケット感覚を身につけよう---「これから何が売れるのか?」わかる人になる5つの方法

マーケット感覚を身につけよう---「これから何が売れるのか?」わかる人になる5つの方法

 

これからの不確実な社会において、「個別のスキルや英語力を磨くだけでなく、市場がどう動いていき、何を身につけるべきか、といった、社会や市場の本質を見抜く力」の必要性が増していきます。この資質を本書では「マーケット感覚」と呼び、なぜ必要なのか、どうやったら身につけていけるのか、を分かりやすく、具体的に説明してくれています。

そもそも市場って何??っていう話に始まり、"就活"や"婚活"などの身近な具体例を用い、市場化するってどういうこと??という疑問に答えていきます。

また、じゃあ市場において必要とされる"価値"って何だろう??という話に移り、最後にはそういった本質的な価値に敏感になるための(=マーケット感覚を磨くための)、5つの方法が紹介されています。

すぐに実践できることが多いので、読んだらすぐ行動に移して、"あー、マーケット感覚"ってこういうことか、と肌で感じてみてください!

 

9.  ZERO to ONE
ゼロ・トゥ・ワン―君はゼロから何を生み出せるか

ゼロ・トゥ・ワン―君はゼロから何を生み出せるか

 

 社会における課題解決プロセスは主に二通りに分かれます。(すごくざっくりとですが)

①0→1のイノベーションを創造し、今までに人々の頭の中になかった、新しいやり方で社会課題を解決していく方法

②1→100の改善を繰り返し、効率性/利便性/有益性を追求し、既存の事業やプロダクトの質を最大限高めることで、社会課題を解決していく方法

これらのうち、日本人は特性的に②に非常に長けており、②のプロセスをひたすら繰り返すことで、事業や会社や社会を発展させてきました。

しかし、社会課題の複雑性は増し、解決困難性は高まっていく一方で、①のイノベーションの必要性は増すばかりです。

ものづくり大国である日本は、SONYのウォークマンやワンセグ携帯、SNSのmixiなど、数々のイノベーションを生み出してもきましたが、今やiPodにiPhone、Twitterにfacebookと、アメリカが生み出したイノベーションにとって代わってしまいました。

時代のトレンドに敏感になり、三歩先の未来を見つめ、二歩先を思考し、一歩先を生み出す、そんなZERO to ONEの資質を身につけるために、何をどんな角度から思考し、どうイノベーションを起こしていくべきか、といった問いに答えてくれます。

読了後すぐに何かを実践するためというよりは、シリコンバレーのイノベーションを最前線で牽引してきたピーターティールの頭のなかを覗けるといった感じの本です。

 

10. CEOからCDOに
CEOからDEOへ - 「デザインするリーダー」になる方法

CEOからDEOへ - 「デザインするリーダー」になる方法

  • 作者: マリア・ジュディース,クリストファー・アイアランド,坂東智子
  • 出版社/メーカー: ビー・エヌ・エヌ新社
  • 発売日: 2014/09/22
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
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 この大変革の時代に、未来を見据えて組織を舵取りすることのできるリーダーとはどのようなものでしょうか?
本書では、昔ながらのCEOはすでに時代遅れのものであるとし、戦略的な事業経営者と問題解決者のハイブリッドである「デザインするリーダー」すなわち
DEO(デザイン・エグゼクティブ・オフィサー)こそが、これからのリーダーシップの手本になると説きます。
新しいリーダー像を具体的に提示する一冊です。

これからの時代は、経営戦略を練り、意思決定の権限を持つ、ポジションとしてのCEO的リーダーではなく、頭のしわ(EQ)と心のしわ(IQ)を駆使し、変化にすばやく適応しながら、「夢」と「データ」という一見相反するように見える2つの要素を兼ね備えるDEO的リーダーが必要であるという話。

未来をデザインし、組織を前進させながら、立ちはだかる解決すべき課題をロジカルに解決していく、そんなこれからのリーダーシップについて学べます。

これからの社会において、どんなリーダーシップが必要とされるのか、といったことについては、一番的確に、具体的に描かれていて、非常に有益です。

「社会」を深く思考する上で意識したい3つのこと

いかがだったでしょうか。

普通に就活してても、「社会」についてなんて考えません。

自己診断やESや面接を通じて、多少なりとも「自分」について考えますし、企業研究やOBOG訪問で「業種」や「企業」について考える機会もあります。

 

しかし、「社会」がいままでどういう歴史をたどり、いまどうなっていて、これからどうなりそうか、といった思考をしない限り、どんなに素敵な理想や未来像さえも、絵空事で終わってしまいます。

 

最後に、このステップにおいて、常に意識してほしいことを3点まとめました。

 

「ミクロな視点」と「マクロな視点」で社会を見つめる

当たり前ですが、社会は数多の構成要素から成り立つ、非常に複雑性、相互依存性が高く、捉えがたいものです。

それを理解した上で、一つの社会課題やトレンドについて学び、思考する「ミクロな視点」と、社会構造や仕組みそのものについて学び、思考する「マクロな視点」を持つことが大切です。

 

「演繹的に」かつ「帰納的に」社会を見つめる

一つ目と似ているのですが、社会は、複雑性や相互依存性が高いが故に、突発的で突然変異的な性質も持っています。

一つのテロで、一人の世界的起業家の発言で、社会の流れはガラッと変わったりします。

社会の流れを左右し得る各要素を捉え、原因と結果の因果関係に着目し「演繹的に」捉えつつも、一つの事象を並べて共通項や傾向を「帰納的に」見出して、社会を捉える、両方の視点が重要です。

 

トレンドに敏感に

今回の記事のコンセプトに反することを言うかもしれませんが、「迅速な情報収集や事実関係の把握の手段」として、本は有益ではありません。むしろ無価値です。

Facebookが、昨日のF8 2016 デベロッパー・カンファレンスで何を発表したか、Amazonの送料無料化廃止から、ベゾフのどんな経営戦略が読み取れるのか、といったリアルな情報は、どの本を読んでも書いてありません。(当たり前ですが)

キャリアデザインのプロセスのうち、今回の②「社会」を深く理解するに関しては、リアルタイム性が非常に高いため、読書に勤しみながらも、世界で何が起こっているか、といった、リアルタイムでongoingな情報にも敏感になってください。

 

また今度、「どうやって効率的に有益な情報を収集するか」について書きますね。

 

それでは、この連載記事の最後を締めくくる、明日の第3回を楽しみにしててください!

 

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